みやぎ宅老連絡会は、平成8年11月3日会員相互のふれあい、親睦、情報交換、介護技術(質)の向上研修を図るために設立しました。
「宅老所」の命名の由来は、福岡県の施設職員だった下村恵美子氏が「詫老所」として、お寺の一室を借りて行った寄り合いが始まりでした。その後、利用者の人生を介護員に託すのではなく、自宅のような思いで暮らしたいとの声から、「宅老所」となりました。「宅老所」は、家族の思いの延長線上に介護があります。高齢者の生活を大事に考え「自宅のようにあるがままの自分でいることが出来て自分らしく過ごせる所、認知症になっても住み慣れた町で普通に暮らしたい」その思いを地域での取り組みを通して少しずつ形にしてきました。毎日自分の家と同じ様に安心してのんび〜り過ごせる介護サービスを、介護保険制度以前より民家や公民館などを利用して、その地域の需要に合わせて活動してきました。この取り組みは、画一的な集団介護現場に大きな影響を与え、新しいサービス形態を生み出すきっかけとなりました。(例:グループホーム、サテライト、デイサービス。ユニットケア、小規模多機能型居宅介護など)私たちがこだわりを持って使う「宅老」とは、人として尊厳のある暮らしの支援の方法のことです。既存住宅などを事業所とし、宿泊の機能を持っていることが宅老所ではありません。
「宅老」の良さは、日常性・柔軟性・独自性の生活感が沢山あることです。しかし、一方では密室になりやすく、閉鎖的になる危険性もあります。「宅老所」の特性を充分に理解し、生かして活動することで「誰もが生きる意義を持ち、命の輝きがあり、喜びを持って普通の生活をし、豊かに老いる」支援が出来るものと思います。
これからの活動の課題としては、高齢者の人権を守り、安心、安全で、その人らしく普通の生活が出来る為には、どのような方法での支援のあり方が最良なのかを考え、地域の皆様と共に活動を進めていきたいと思います。
みやぎ宅老連絡会